Jリーグクラブ・水戸ホーリーホックを裏方としてサポートする、ボランティアスタッフのブログです。

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第29話 「皆が気持ち悪い」

(あらすじ◆3対3で残り時間わずか。力を絞りつくす死闘は、残留の重圧もかかっている。
詰めの一手に頭をフル回転させる俺に石川、「点取ってください」とまさかの無茶振り!
誰が取るとか言ってる場合じゃないっちゅーの!
っていうかお前、俺がシュート下手なの見てて知ってるだろ?)
 →前回のお話

<登場人物>

8番・・・向こうのチーム最年長。イメージ的には運動量の少ないリベロ。
ここまで目立った活躍はないものの、長短含めてパス成功率100%である。
戦力面ではこちらの最年長とトレードしたいぐらいだが、みんな米村さん大好きだから不可能だ。




前山さんが立ち上がる。これ以上変な議論してる余裕はない。
もうすぐ試合終了、この局面で俺にシュート打って勝てと。どんな無理ゲーだ?

まるで踏んぎれない俺の肩を誰かがポン、と叩く。・・・古田くん。「今日は君の日だって、僕も思うよ」
一部始終盗み聞きしてたらしい。彼は言いたい事を言うと、自分の定位置にスタスタ戻っていった。
と、古田くんが何か気づいたように立ち止まり、一言付け加えた。「あ、今のは君がヒーローって意味だからね」
そんな補足いらないっちゅーの!こっぱずかしい!!

「・・・古田さんって、いい人っすね」石川、見直したような顔でポツリ。話がどんどん変な方向に行ってる。
当の古田くんは「さあ、行こうぜ!」と、今まで聞いたことないような大声でチームを鼓舞。
そ、そんなキャラだっけ?坂口さんなんか「おう!」とか応えちゃって。
駄目だ、皆が気持ち悪い。気合入るのはいいけど、俺が抜けた所の守備はどうするんだよ。

「大丈夫、俺戻るから」よ、米村さん!?
「俺15番見るから、後ろ気にしないで上がって」全てを見透かしたような顔で言う。
いえいえ米村さん、守備なんかできないでしょうが!
「全力でやってみるからさ、ひとつ任せてよ」

うー・・・不安だけど、39歳の米村さんがそこまで言うんだ。俺は上がる事にした。
石川、心底嬉しそうな顔してる。


昔から、前線に出るのは落ち着かない。
自分でつないだボールを誰かが取られるのはそんなに腹立たないけど、
皆でつないだボールを自分が取られるのは精神的に痛い。

「石川、フォローしてくれよ」これは俺の本心だった。心細いのだ。
「あ、了解っす」石川は軽く答えてセンターサークル付近へ。
お前、こういう時はあっさりなのか。

(次回へ続く)

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